Astrolife@Cyberpark
-
『アストロライフ@サイバーパーク』は、2018年に配信リリースした7曲入りのアルバムです。
01 センシング・ヌル
ヌル(Null)は「何も示さない」という意味の単語です。変光星は明るさが変化する星。コーラス部分のフレーズは展開部をランダムに入れ替えた文字列です。
|描い|た|夜|の|向こう|から|それ|は|感受|し|て|いる|
↓
|から|は|それ|た|夜|し|いる|て|向こう|描い|の|感受|
02 オートマトンの新しい記憶
前半、インストなどの箇所が多めかもですが、後半に歌があります。あと、一番最後の音は、波をデジタル加工したものです。
03 ユカリヤ・ヨタ
「Eukarya」は、「Eukaryota(真核生物)」という言葉の異表記になるらしく。ちなみに、ヨタ(Yotta)とは数の単位で「1000⁸」(1000の8乗)のこと、ゼタ(1000の7乗)のつぎにあたる…。歌詞に出てくる「バイコンタ(Bikonta)」「オピストコンタ(Opisthokonta)」は真核生物の主要な系統。「Φ」はギリシア文字のファイです。
右のコード表記にある「5」は、3度を抜いたいわゆるパワーコード。中段(13~18)にある「(Eb,G,C,F#) /Eb」などの記載は、伴奏では ( ) 内の不協和音を弾きながら、ベースは「Eb」をルートにするという、一般的でない表記になっています。
04 メカプラント・アイカ
少々奇抜なメカプラント(Mechaplant)という造語の「plant」には、「植物・工場」といった意味がありますが、金属でできた異世界の植物がうごめくような音像によって、歯車を回すことで花弁や葉、茎などが一斉に動くメカニズムを現したく。形象の変化は、部分から全体、クローズアップから全景へと視点を移動させることで、ネガを合成するような造形を形作っていき、徐々に、ひとつの花の姿になっていく、そんなイメージで作った曲です…。
右のメモには、はじめ「意識体」と書いてあって、あとで「アイカ」に直している。「Aica」は人の名前のような、あるいは「哀歌」のような。ホログラフィーのように背景と前景がある立体物は、斜め前や後ろからでも見て取ることができて、花が開いたり、閉じたりしている。それは繁茂する植物群。楽曲は「F#」と「C」を基にした複調的なコードと、「Eb」などの混合によって出来ていて、あと、準セリーや、自由拍子なども。テンポは♩=100。途中、ボカロによる無調の短い歌。この曲は、アルバムの中間にあって、前半と後半のどれにも似ていない不均衡な姿をさらしているというか…。
05 データ・イン・ダスク
静かな郊外に出現するあの未来…。この頃、シモン・ストーレンハーグの絵を観ながらつくった曲です。
06 バッファ131
ノイズ、インプロっぽい感じの曲です。バッファに溜まったデータの断片がときどきオーバーフローを起こして聴こえてくるような。131という数字は素数で、曲のBPMにもなっている。
07 アストロライフ@サイバーパーク
タイトル曲です。アストロ(Astro)は星や宇宙などの意味。曲の後半、ランダムな英数字を読み上げます。
8dszseyz609ji33skiqm7usz477vjit8pzj0as63kxohk4geap
uhd87jdb622e9gs41abovnvbayiniezgp7b8s1p13pmiezazlwg6y
※このページはnoteの記事『メカプラント・アイカ』『ユカリヤ・ヨタ』、他に書いたコメントなどを元にしてまとめたものです。(2024年4月26日)